地方企業のサイトを軽く・速くする画像最適化の5工程|みかもデジタルが7サイトで実装している実践ガイド

「ホームページが重い」「スマホで表示に時間がかかる」「お客様が離脱しているのでは」——地方企業のWebサイト相談で、もっとも頻繁にいただく訴えです。

原因の特定は意外と単純で、9割は画像です。テキストや動画ではなく、トップページや記事ページに貼られた写真・イラストが、最適化されないままアップロードされて、表示速度を引き下げています。

このコラムでは、みかもデジタルが社内グループ7サイトで毎日実装している画像最適化の5工程を、設計判断・実装手順・運用ツール・典型的な失敗例まで含めて公開します。WordPress・Next.js どちらの基盤でも応用できる内容です。

なぜ画像が「サイトを重くする最大の原因」なのか

地方企業のWebサイトでよく見かけるパターンを整理します。

  • スマホで撮った写真を、3000×4000ピクセル・5MBのままアップロード
  • 同じ画像を、表示サイズ違いで何度も読み込んでいる
  • 古い JPEG / PNG で配信、WebP・AVIF を使っていない
  • 遅延読み込み(Lazy Loading)が設定されていない
  • alt属性が空のまま → 画像SEOで損

これらが積み上がると、1ページの転送量が10MBを超えることも珍しくありません。スマホの3G/4G回線では、表示完了まで5〜10秒かかります。多くのユーザーはこの間に離脱します。

みかもデジタルが社内サイト群を診断したとき、最初に手を入れたのが画像でした。以降の5工程は、その実装で得た知見を整理したものです。

工程1|「アップロード前」のリサイズ

原則:表示サイズ × 2 までに抑える

サイト上に表示される画像が横600pxの記事サムネイルであれば、用意する画像は1200px幅で十分です。Retinaディスプレイ対応のため2倍までは確保し、それ以上は不要です。

用途 表示サイズ 用意する画像幅
記事サムネイル 横600px 1200px
記事本文の図版 横800px 1600px
ヒーロー(横幅いっぱい) 横1200px 1920px〜2400px
アバター・ロゴ 横40〜80px 160px

みかもグループのサイトでは、ヒーロー画像で1920×1080、サムネイルで1200×630(OGP兼用)を標準として運用しています。これを超える画像はアップロード時にリサイズします。

リサイズツール(無料・軽量)

  • macOS:プレビュー → ツール → サイズを調整 → 1200px
  • Windows:ペイント → サイズ変更
  • iPhone:「画像 リサイズ」アプリ(無料多数)
  • Web:Squoosh(squoosh.app)— Google製、ブラウザだけで完結

工程2|WebP(または AVIF)への変換

WebP は JPEG より約30%軽い

同じ画質で、ファイルサイズがJPEG → WebP で約30%減になります。AVIFはさらに30%減ですが、対応ブラウザが限られるため、地方企業サイトではWebP標準がもっとも実装しやすい選択です。

WordPress 6.0以降は、WebPアップロードが標準対応しています。プラグインを入れずに WebP を使えるので、最初から WebP で書き出してアップロードする運用が良いです。

WebP変換ツール

  • Squoosh(squoosh.app):ブラウザだけで JPEG/PNG → WebP 変換、品質調整可能
  • cwebp(コマンドライン):大量変換に便利、Macなら brew install webp
  • WordPressプラグイン:EWWW Image Optimizer、Imagify など。ただしプラグイン依存はおすすめしない

みかもデジタルでは、アップロード前に Squoosh で WebP 変換するワークフローを基本にしています。プラグインに依存せず、WordPress・Next.js どちらでも同じ画像を使い回せるためです。

工程3|遅延読み込み(Lazy Loading)

HTML標準の loading="lazy" で十分

2020年以降、すべてのモダンブラウザが loading="lazy" 属性に対応しています。これを画像タグに付けるだけで、画面に映る直前まで読み込みを遅らせる挙動になります。

<img src="photo.webp" alt="..." loading="lazy" width="1200" height="675">

WordPress 5.5以降は、記事本文の画像に自動で loading="lazy" を付与する仕様です。ヒーロー画像(最初に表示される画像)だけはloading="eager"を明示すると、初回表示が速くなります。

Next.js なら next/image

Next.jsでは、標準の next/image コンポーネントが、Lazy Loading・自動WebP変換・複数解像度配信をすべて自動で行います。コードは:

import Image from 'next/image';
<Image src="/photo.jpg" alt="..." width={1200} height={675} />

これだけで、画像最適化の70%が完了します。みかもデジタルが運営する m-net.shop(Next.js 16)でも、すべての画像が next/image で配信されています。

工程4|width / height 属性の明示

CLS(レイアウトシフト)対策

画像タグに width / height 属性を明示しておくと、画像が読み込まれる前にブラウザが領域を確保します。これにより、ページ表示中に文字や別要素が画像読込みでガタッと動くCLS(Cumulative Layout Shift)が起きません。

CLSはGoogleのCore Web Vitalsの3指標のひとつ。SEOにも直接影響するため、地方企業サイトでも必ず対応すべき項目です。

<img src="..." alt="..." width="1200" height="675" loading="lazy">

古い記事の画像にwidth/heightが入っていない場合、まとめて修正することで一気にCLSスコアが改善します。みかもグループのサイト群では、古い記事を順次直して、主要ページのCLSをすべて0.1以下に抑えています。

工程5|alt属性で画像SEOを取りに行く

alt属性は「視覚障害者対応」だけではない

alt属性は、本来は視覚障害者のスクリーンリーダーが読み上げる代替テキストです。アクセシビリティの観点で必須です。

同時に、Google画像検索の流入を取りに行く重要なSEO要素でもあります。alt属性に書かれたテキストは、Googleの画像インデックスに使われ、画像検索結果に出やすくなります。

alt属性の書き方(地方企業向け)

悪い例 良い例
image1 徳島県東みよし町のドッグラン付きカフェ「みかも喫茶」のテラス席
店舗写真 ENEOS三加茂SS(東みよし町加茂)の給油機・洗車機・整備工場の外観
料理 みかも喫茶の「みかも雑穀カレー」と地元野菜サラダのランチ盛り合わせ
(空欄) 具体的に、地域名・事業名・モノを記述

20〜80文字を目安に、画像の内容を具体的に書きます。地域名(徳島・東みよし町)・事業名(みかも喫茶・SOUP等)・対象(料理・店舗・人物)を入れることで、地域SEOが強化されます。

WordPress 7サイトでの実装ワークフロー

みかもデジタルでは、WordPress 6サイトで以下の運用を標準化しています。

  1. 撮影:iPhoneまたは一眼レフで撮影。元画像は別フォルダに保管
  2. 編集:明るさ・トリミングを調整(Lightroom Mobile・Snapseed等)
  3. リサイズ:用途に合わせて1200px〜1920pxの幅で書き出し
  4. WebP変換:Squoosh で JPEG → WebP(品質80%)
  5. WordPressアップロード:メディアライブラリへ。タイトル・alt属性を必ず記入
  6. 記事に挿入:WordPress標準のブロックエディタで挿入(自動で loading="lazy" が付く)
  7. 確認:PageSpeed Insights で表示速度をチェック(90点以上を目標)

慣れれば、1枚あたり3〜5分で完了する作業です。記事1本に画像5枚なら、編集と画像処理で15〜25分。これを毎日積み上げることで、サイト全体の表示速度がじわじわ改善していきます。

避けたい「画像最適化の落とし穴」

落とし穴1:画質を下げすぎる

「軽さ」を追求しすぎて、JPEG品質を50%以下に下げると、Retinaディスプレイで明らかにブロックノイズが見えます。商品写真・施工事例・料理など、品質が信頼に直結する画像では特に注意が必要です。WebP品質80%が目安です。

落とし穴2:プラグインで自動最適化に頼りきる

EWWW・Imagifyなどのプラグインは便利ですが、サーバ容量を消費するサイト引越し時に画像が壊れるプラグインの更新で挙動が変わるなどのリスクがあります。みかもデジタルでは、アップロード前に最適化を済ませる運用を基本にしています。

落とし穴3:CDNに頼って原本管理を雑にする

Cloudflareなどの CDN を入れれば自動で軽くなる、と考えるのは危険です。CDNは配信を速くするだけで、原本ファイルが重ければ重さは消えません。CDN導入前に、原本ファイル自体を最適化する工程を必ず通してください。

落とし穴4:alt属性を「キーワードの羅列」にする

SEO目的で 徳島 カフェ 美味しい 人気 ドッグラン ベビーカー... のようにキーワードを並べるのは、Googleからスパム判定されます。自然な日本語で、画像を見ていない人に説明するつもりで書いてください。

地方企業のサイトを「軽く保つ」ために

画像最適化は、1回頑張る大規模リニューアルではなく、毎日の積み上げで効きます。みかもグループの7サイトも、立ち上げ当初から完璧だったわけではなく、5年以上かけて少しずつ画像を入れ替え・最適化を進めてきました。

「うちのサイトの画像、最適化されているか分からない」というご相談には、みかもデジタルの無料サイト診断でPageSpeed Insightsの実測スコアと、改善ポイントをお渡しします。

画像最適化を含めたかんたん改善パックサービスB(33,000円〜)でご相談いただけます。料金の考え方は「みかもデジタルのサービス料金の考え方」を参照してください。

よくあるご質問

Q. 既に投稿済みの100本の記事の画像、全部直すのは無理では?

A. 一気に直す必要はありません。アクセス数の多い上位10〜20本の記事画像を最適化するだけで、サイト全体の体感速度が大きく改善します。みかもデジタルの月次運用プランでは、毎月数本ずつ古い記事の画像を入れ替える運用も対応しています。

Q. WebP に変換すると、古いブラウザで見えなくなりませんか?

A. 2026年現在、IE11以外のすべての主要ブラウザがWebPに対応しています。地方企業のお客様の99%以上が WebP を見られる状態です。心配なら、HTML5 の <picture> タグでフォールバックを書く方法もありますが、運用が複雑になるためおすすめしません。

Q. AVIF はもう使うべき?

A. AVIFはWebPよりさらに30%軽くなる新フォーマットですが、Safari の対応が遅かったため、地方企業サイトではWebP標準+様子見が現実的です。2027年以降に AVIF 標準化が進めば、運用に組み込む予定です。

Q. 動画もサイトに載せたいのですが、画像と同じ考え方?

A. 動画はファイルサイズが大きく、自社サーバ配信は基本的におすすめしません。YouTube埋め込みか、Vimeoなどの動画プラットフォーム経由で配信してください。みかもグループでも、SOUPの施工動画はYouTubeに1,000本以上アップロードして、サイトに埋め込む形にしています。

Q. 画像最適化だけ単発で依頼できますか?

A. はい、サービスB(かんたん改善パック)の中で対応します。サイトの画像数・現状の最適化レベルに応じて、お見積りします。詳細は30分無料相談からどうぞ。

まずは PageSpeed Insights で測定を

画像最適化に取り組む前に、まず現状を測定することをおすすめします。Googleが提供する PageSpeed Insights で御社のサイトURLを入力すれば、表示速度・改善提案が無料で見られます。

「90点以下」「画像のフォーマット」「画像の読み込みを遅延」といった指摘が出ていたら、このコラムの5工程で改善できる項目です。

みかもデジタルでは、PageSpeed Insightsの結果を踏まえた診断レポートも、無料サイト診断でお出しできます。お気軽にご相談ください。

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みかもデジタル|株式会社みかも DX部門|徳島県三好郡東みよし町
https://mikamo-digital.jp/

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