WordPressとNext.js、地方企業はどっちで作る?|みかもグループ7サイトでどう使い分けたかの実話

「Webサイトを作りたいけれど、WordPressとNext.jsどちらで作るのが正解?」——みかもデジタルへのご相談で、最も多い技術選定の質問です。

結論から言うと、正解は「事業フェーズ・更新頻度・社内体制で変わる」です。一律の答えはありません。みかもデジタルは、自社グループ7事業のサイトでWordPressとNext.jsの両方を実際に運用中です。このコラムでは、現場でどちらをどう選び・どう運用しているかを、判断基準・運用負荷・コスト・SEOの4軸で公開します。

みかもグループ7サイトの選定マップ

サイト 基盤 選定理由
mikamo-group.co.jp(コーポレートハブ) WordPress + SWELL 記事更新が頻繁/非エンジニアの社員が編集/Yoast SEOによる権威記事運用
soup.tokushima.jp(SOUP・コーティング) WordPress + AIOSEO Pro カスタム投稿タイプ「column」で600本以上のコラム運用/編集者がブロックエディタで作業
www.m-net.shop(エムネット・中古車) Next.js 16 + Vercel + Postgres 店長がスマホから admin/login で投稿/在庫情報のリアルタイム更新/revalidate=60で即時公開
mikamokissa.com(みかも喫茶) WordPress マルシェ・季節メニュー等を担当者が更新/写真主体の記事構成
mikamo-rentacar.jp(レンタカー) WordPress + Lightning子テーマ 料金表・FAQ・予約導線が中心/Lightningのプラグイン資産活用
mikamo.tokushima.jp(ENEOS三加茂SS) WordPress 地域SEO・GBP連携/更新頻度は中程度
mikamo-digital.jp(このサイト) WordPress + Lightning子テーマ + Yoast 固定ページ+投稿の両立/コンテンツ運用の見本サイトとして

この表を見て分かるのは、「6サイトはWordPress、1サイト(m-net.shop)だけNext.js」という分かれ方です。なぜか。理由を順に書きます。

判断基準1:誰が更新するか

技術選定で最も大きな分岐点は、「サイトを毎日触るのは誰か」です。

WordPress を選ぶケース

  • 専業エンジニアではない社員(編集担当・店長・経営者)が記事を書く
  • 記事更新頻度が週1〜月数本のリズム
  • テンプレート・ブロックエディタで完結する形が便利
  • プラグイン(Yoast SEO・AIOSEO・Contact Form 7など)の標準資産を活用したい

みかもグループの6サイトは、各事業の現場スタッフが日常的に記事を書くことが前提です。SOUPは編集スタッフ、みかも喫茶は店長、レンタカーは予約担当——みんなWordPressのブロックエディタなら、研修1時間で投稿できるレベルになります。

Next.js を選ぶケース

  • 更新頻度が高い/在庫情報などリアルタイム性が必要
  • カスタム機能(買取査定・予約・在庫検索)が中核
  • パフォーマンス(表示速度・LCP)が事業の成否を左右する
  • 開発チームがTypeScript・Reactを書ける

m-net.shopは、店長の田中さんがAndroidスマホからadmin/loginで投稿する内製CMSを持っています。在庫情報・買取事例を毎日更新するため、revalidate=60(60秒ごとの再生成)で公開→即サイト反映が必要でした。これはNext.jsのISR(Incremental Static Regeneration)でないと実装が難しい要件です。

判断基準2:プラグイン資産を使うか、自前で作るか

WordPress最大の強みは、プラグインのエコシステムです。SEO(Yoast / AIOSEO)、コンタクトフォーム(Contact Form 7)、画像最適化、セキュリティ、バックアップ——どれも15年以上の運用実績がある成熟プラグインが揃っています。

地方の中小企業のサイトで、これらをゼロから自前で作るのは現実的ではありません。例えば「Contact Form 7」を Next.js で再実装すると、フォームバリデーション・スパム対策・メール送信・管理画面まで作り込んで数十万円の工数になります。WordPressなら、プラグインを入れて10分で完結します。

一方Next.jsは、プラグインがない代わりに「自由に何でも作れる」のが強みです。エムネットの自動査定ロジック・在庫検索・admin専用UI——これらは WordPress のテーマ拡張で頑張るより、Next.js でゼロから設計する方が早く・安くなります。

判断基準3:ホスティングと運用負荷

WordPress の運用負荷

  • レンタルサーバ(Xserver等)にインストールして運用するのが標準
  • WordPress本体・プラグイン・テーマの定期アップデートが必須(月1回程度)
  • バックアップ・SSL・セキュリティパッチも管理する
  • 社内に「WordPress担当者」が1人いると安心

Next.js の運用負荷

  • Vercel等のPaaSにデプロイするのが標準
  • OSアップデートやサーバ管理は不要(Vercelが面倒を見る)
  • コードの更新はgit push で自動デプロイ
  • 社内に「TypeScript / React を書けるエンジニア」が必要

みかもグループでは、6つのWordPressサイトをXserverで集約管理し、定期アップデートを月1回まとめて実施しています。Next.jsのm-net.shopはVercelで自動デプロイなので、サーバ管理工数はほぼゼロ。両者の運用工数は、結果的にバランスが取れています。

判断基準4:SEO(検索流入)の作りやすさ

「SEOにはどっちが強い?」とよく聞かれますが、2026年時点では『どちらでも勝てる』が現場の感覚です。

WordPress + Yoast/AIOSEO の強み

  • meta description・OGP・構造化データを記事ごとにプラグインで設定できる
  • サイトマップ自動生成・パンくず・redirect 管理がプラグインで完結
  • 編集者が SEO の最低限の操作を覚えれば、それだけで戦える

みかもグループの SOUP・mikamo-group.co.jp は、Yoast SEO / AIOSEO を活用して「徳島 カーコーティング」などのキーワードで上位を取っています。詳細は「2026年4月、地方企業の自社サイトで実装した4つのSEO施策」に書いています。

Next.js の強み

  • 表示速度(LCP・CLS・INP)がデフォルトで速い → SEO評価で有利
  • App Router の Server Components で、HTML生成がシンプル
  • 動的ルート × 静的生成(SSG/ISR)で在庫ページのような大量ページも高速生成可能
  • OGP・構造化データは Metadata API で実装する

m-net.shop は、Next.js 16 + ISR で200件以上のブログ記事(買取事例・在庫情報)を高速配信。表示速度のCore Web Vitalsはほぼ満点で、Googleのページエクスペリエンスシグナル上、有利に立っています。

結論:SEOは「コンテンツの質」と「運用の継続」で決まる

結局、WordPressでもNext.jsでも、SEOで勝つために必要なのは「中身の記事」と「継続的な更新」です。基盤の選択は、その『書ける体制』を作りやすい方を選ぶ、というのが現場の判断です。

地方企業向け:迷ったらこう選ぶ

状況 おすすめ基盤
記事を週1〜月数本書く・社員が編集する WordPress
カスタム機能(査定・予約・検索)が中核 Next.js
EC(商品販売)を運営する Shopify or WooCommerce(WP)
在庫・データを毎日更新する Next.js + ISR
表示速度が事業の成否を決める Next.js + Vercel
社内にエンジニアがいない WordPress
社内にTypeScriptを書ける人がいる どちらも可
初期費用を抑えたい WordPress(プラグイン資産活用)
3〜5年単位で成長させる 事業フェーズで判断

「両方使う」という選択肢もある

みかもグループのように、事業ごとに最適な基盤を選んで両方運用するのも現実的な選択です。

  • コーポレートサイト・記事中心:WordPress
  • EC・予約・在庫中心:Next.js
  • 共通:TypeScriptで型を共有、外部APIで連携

この戦略は、社員18名の会社でも回せています。「両方を使い分ける」のは、専門会社の特権ではなく、地方の中小企業でも選択肢に入ることを、みかもデジタルは自社運用で証明し続けています。

WordPress と Next.js、それぞれの落とし穴

WordPress の落とし穴

  • プラグインの入れすぎでサイトが重くなる(10個以上は要注意)
  • テーマ・プラグインの更新放置でセキュリティ脆弱性が出る
  • 「PHP の知識がないとテーマカスタマイズができない」場面がある
  • サーバ移転・引越しが意外と手間

Next.js の落とし穴

  • 非エンジニアが直接編集できない(admin UI を別途作る必要がある)
  • OSアップデート不要だが、Next.js本体のメジャーバージョンアップに追従する作業がある(年1〜2回)
  • Vercelの料金が、アクセス急増で予想以上に高くなるケースがある
  • SEO要素(OGP・サイトマップ・構造化データ)を自前で実装する手間

どちらも完璧ではありません。選んだ基盤の弱点を補う運用設計が、サイトを長く使えるかどうかを決めます。

みかもデジタルへのご相談

「うちの事業に合うのは WordPress? Next.js?」——みかもデジタルでは、初回の30分無料相談で、御社の事業フェーズ・更新頻度・社内体制を伺った上で、「最初の3年は WordPress、5年目以降は Next.js への移行を視野」のような段階的な提案も含めてお話しできます。

サービス内容・料金はサービスページ料金ページでご確認ください。実物のサイトは実績ページに列挙しています。

30分無料相談を申し込む

——

みかもデジタル|株式会社みかも DX部門|徳島県三好郡東みよし町
https://mikamo-digital.jp/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です